米国のクレジットヒストリーはゼロから積み上げるもので、時間がかかる
渡米したばかりの人は、奇妙な状況に出会うことがよくあります。母国には長年の良好な金融の記録があるのに、ここでは記録がまったくない人として扱われるのです。制度がもともとそういう仕組みになっています。
記録は国境を越えて持ち込めない
米国のクレジットヒストリー(信用履歴)は、こちらの機関がそれぞれ作成するもので、母国の記録はそのデータに入っていません。そのため、母国での記録がどれほど充実していても、ここでの出発点は白紙です。
白紙は不良とは違いますが、実務では似たような壁にぶつかります。相手には参考にできるデータがなく、別の方法であなたを評価するしかないからです。
どんなときに照会されるか
留学生がいちばんよく出会うのは、次のような場面です。
- 賃貸の申し込み
- 携帯電話の後払いプラン
- 一部の電気・ガス・水道の開設(代わりに保証金(デポジット)を求められることがあります)
- その後、ローンや分割払いが必要になった場合
おおまかに何を見ているか
スコアの算出モデルは各社で異なり、細部も公開されていませんが、公開されている資料ではいくつかの方向性が広く挙げられています。以下は「なぜ時間が必要なのか」を理解するためのもので、操作の手引きではありません。
- 期日どおりに支払っているか
- 記録の長さ。この項目は時間だけで積み上がり、近道はありません
- 利用可能枠に対する利用額の割合
- 口座の種類と数
- 最近の申し込みの頻度
なぜ早めに始めるのか
「記録の長さ」という項目が意味するのは、すべてを正しく行っていても、始めたばかりのスコアは低めになるということです。時間が必要だからです。これは同時に、早く始めるほど、後で本当に必要になったときに余裕が持てることも意味します。
そして本当に必要になる時期は、多くの場合、卒業の前後です。長期の賃貸契約への切り替え、車の購入、そのほか審査が必要な場面です。そのときになって積み上げ始めるのでは遅すぎます。
商品をどう比べるか
自分に合う方法は、収入源、滞在資格の種類、提出できる書類、住んでいる地域のすべてに関係し、これらは人によって違います。「まずどのカードを作るか」という助言はどれも、助言する人が知らない状況について代わりに決めていることになります。
より堅実なのは、自分の実際の状況を持って相談に行くことです。学校の金融相談窓口や留学生オフィスは、その学校の学生によくある現実的な進め方をたいてい知っていますし、銀行は、いまの条件でどんな選択肢があるかを教えてくれます。
この記事で扱うのは、この制度がおおまかにどう動いているかです。特定の金融機関や商品を勧めるものではなく、財務上または信用に関する助言にもあたりません。
異論のないことが1つある
どの進め方を選んでも、期日どおりに支払うという項目は、どの説明でもいちばん重要とされています。その反面、支払いが遅れた記録が残る期間はかなり長くなる可能性があります。
ですから、1つだけ覚えるならこれです。すべての支払期日をまとめて管理し、漏らさないこと。当サイトには、請求書の支払期日を1枚の表にまとめることについての別の記事があります。
当サイトには、表示価格は最終的な価格ではなく、売上税とチップを予算に入れることについての別の記事があります。この2つはどちらも「数字は自分で一度計算しておく」という種類のことです。
この記事の範囲
この記事で扱うのは、これには時間がかかるということと、自分でできることです。スコアの計算方法や基準値を説明せず、特定の商品や機関を勧めず、特定の人の状況を評価せず、財務上または法律上の助言にもあたりません。実際のルールは、各機関と所管当局の正式な説明が基準です。
ポイント
母国の記録は国境を越えて持ち込めません。制度がもともとそういう仕組みです。部屋を借りるとき、携帯電話を契約するとき、一部のサービスを申し込むときに照会されるので、早めに積み上げ始めるほうが有利です。商品を比べるときは、年会費、金利、事前の預け入れが求められるかどうかを見ます。