【保護者の権利】転校・他州への引っ越し 新しい学校はまず同等のサービスを 再評価まで待たせてはいけない
2026-08-26|状況:Guidance only|施行:現行の連邦規則(34 CFR 300.323)。本記事は既存の規則の説明で、新しい規則ではありません
特別支援教育のニーズがある子どもにとって、引っ越しのリスクは新しい環境そのものではなく、その間の空白期間にあります。前の学校のサービスは止まり、新しい学校は再評価が必要だ、会議の日程を組む、書類を待つと言う。連邦規則はこの空白期間について明確に定めており、方向ははっきりしています。サービスを止めてはいけない、ということです。以下は連邦規則集第34編第300.323条に基づいています。
同じ州の中での転校:新しい学校は「同等のサービス」を提供しなければならない
同じ州の中で転校する場合はこうです。障害のある子どもが同じ州の別の公的機関で有効なIEPを持っていて、同じ学年度のうちに新しい公的機関に移り、新しい学校に登録した場合、新しい公的機関は(保護者と協議したうえで)その子どもに無償で適切な公教育を提供しなければなりません。そこには、元のIEPに書かれたサービスと「同等のサービス」の提供が含まれます。
義務が終わるのはいつか:元のIEPを採用するか、新しいIEPを作り終えるまで
この義務は、新しい機関が次のどちらかを行うまで続きます。子どもが前の機関で持っていたIEPを採用するか、関連する規定に合った新しいIEPを作成し、採用し、実施するかです。
州をまたぐ転校:構造は同じ 間に評価のステップが一つ入る
州をまたいで転校する場合の規定も構造は同じですが、間にステップが一つ加わります。新しい公的機関はやはり(保護者と協議したうえで)無償で適切な公教育を提供しなければならず、そこには元のIEPに書かれたサービスと同等のサービスが含まれます。これは新しい機関が二つのことを終えるまで続きます。新しい機関が必要と判断した場合に規定に沿って評価を行うこと、そして適切な場合に新しいIEPを作成し、採用し、実施することです。
順番を逆にしてはいけない 同等のサービスは新しいIEPができる前から
どちらの場合も、鍵は同じところにあります。「同等のサービス」は新しいIEPができる前から提供するもので、できてから始めるものではありません。ですから「まず評価をして、評価が終わらないと何を提供できるか分からない」という言い方は、順番を取り違えています。評価期間中のサービスそのものが義務なのです。
州をまたぐ場合の再評価は、新しい機関が必要性を判断
州をまたぐ部分には、誤解されやすい細かな点がもう一つあります。新しい機関が再評価をするかどうかは、新しい機関が「必要かどうか」を判断するもので、必ず再評価しなければならないわけではありません。ですから、一からやり直すものと決めてかかる必要もありません。
記録の引き継ぎは双方向の義務 どちらも速やかに対応
記録の引き継ぎにも規定があり、しかも双方向の義務です。新しい公的機関は、子どもが以前通っていた公的機関から、IEP、裏付けとなる書類、そのほか特別支援教育や関連サービスの提供に関わる記録を、速やかに取り寄せるための合理的な措置をとらなければなりません。以前の公的機関は、新しい機関からの依頼に速やかに応じるための合理的な措置をとらなければなりません。
互いに相手待ちで止まっているときは、それぞれに要求できる
双方向である点は実務で役に立ちます。保護者が最もつまずきやすいのは、両方の学校が互いに相手を待っている状況だからです。規定が両方に義務を課している以上、受け身で待つだけでなく、それぞれに別々に要求することができます。
引っ越しの前後にすべき三つのこと:写し、登録時の説明、書面通知
引っ越しの前後の動き方としては、三つのことをしておく価値があります。一つ目に、引っ越す前に元の学校に、IEPと関連する評価報告書の完全な写しを求め、自分で保管しておくこと。当サイトの別の記事で触れたとおり、機関は保護者にIEPの写しを1部無料で渡さなければなりません。二つ目に、新しい学校に登録する時点で、子どもに有効なIEPがあることを自分から伝え、上の規定に沿って同等のサービスを手配するよう求めること。三つ目に、新しい学校から何らかの提案や拒否があれば、書面通知の形で出すよう求めること。当サイトには、その通知に記載しなければならない7項目を説明した別の記事があります。
📌 このテーマの全体像は1本の記事にまとめました:まとめ/学校に「ノー」と言われたとき、特別支援教育の保護者に残された道は?
本記事は、転校時の引き継ぎに関する現行の連邦特別支援教育規則の規定を説明するものであり、法律上の助言ではありません。適用の前提は、子どもが同じ学年度のうちに新しい学校に登録することです。個別のケースへの適用や手続きについては、規則の原文、学区の正式な説明、または資格を持つ専門家の意見を基準としてください。
対象となる人:米国で、引っ越しのためにIEPを持つ子どもの転校手続きをする保護者
まだはっきりしない点:「同等のサービス」の個別のケースでの具体的な判断や、新しい機関が再評価の必要性を判断する基準は、本記事では扱っていません。手続きの流れは学区ごとに異なり、学区ごとには確認していません
この内容は一般的な情報で、法律・移民・お金に関する助言ではありません。ご自身の状況については、資格のある専門家にご確認ください。